ファシリティとは

そもそもファシリティって何?

企業が事業活動を展開するために、自ら使用する施設と付随するサービス、利用する人々の環境すべてを包括的に「ファシリティ」と呼んでいます。 「ファシリティ」は、企業にとって人、モノ、資金、情報に次いで第5の経営資源とも言われ、企業経営の行く末を左右する重要な機能を秘めています。

しかし、これまで日本の企業は欧米に比べファシリティに関する意識が薄く、活用する戦略やファシリティ自体の評価は殆どなされておらず、経営活動と直接結びつけて考えられることはありませんでした。
今後、日本企業が成長するためにもファシリティの戦略的な活用は不可欠であり、経営的視点から総合的・戦略的に企画・管理・活用することが求められています。

ファシリティマネージメント(FM)とは

施設の持っている資源(建物・設備・環境)を最大限に有効活用するために、個性、用途や目的に応じた機能をつくりだし、ファシリティの価値を向上させることにあります。その時代や環境に合った経営計画のもと、少ないコストで多くの収益を得るとともに、顧客満足と社会環境への適応能力をアップさせ、施設が持つポテンシャルを引き出し、健全で健康な状態をつくりあげる役目を担います。

  • コストミニマム(設備投資、施設運営費の最小化)
  • エフェクトマキシマム(効用の最大化)
  • フレキシビリティ(将来の発展、変化への柔軟な対応)
  • 社会、環境対応(省エネルギー、安全・安心)

ファシリティマネジメントは経営そのものであり、機能戦略のひとつとして位置づけられ、組織の潤滑油として価値を高め、生産性の向上を目指す経営活動であると言えます。

  一般的な施設管理 ファシリティマネジメント
管理の性格 一つの現場管理的 経営戦略的(全体の中で見る)
主な目的 維持と保存 最適化と革新
管理の視点 問題のある施設 全ての施設
対象時点 過去から現在 ライフサイクル・未来
関連する知識 建築・不動産 経営・財務・環境・心理 [建築・不動産]
主要業務 建築・運営維持・賃借 PDCA (戦略・プロジェクト・ 運営維持・評価)
組織体系 施設管理部門のみ 関連部門横断的(横くし)

FMの役割と運営の4つのサイクル

P.F.ドラッカーの提唱する「目標による管理の考え方」を基礎として、PDCAサイクルを回し、組織が保有・使用する施設を全体的に最適に、且つ改善しながら運営します。働く人の環境をトータル的に管理すること、また施設全体を戦略的に経営することの二つの面から、組織に価値をもたらします。

※P.F.ドラッカー:経営学の第一人者であり「現代経営学」、「マネージメント」の発明者。

※PDCA:Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)

未来を描き、人に喜びを与える。

これまでの考え方は、建物などを資産として、「つくる」、「所有・維持管理する」することに力点が置かれ、施設を「ファシリティ」として扱い、人材のために活用するというコンセプトは、殆ど行われてこなかったと感じます。
企業の海外進出や再編、ワークライフバランスや安全・安心などの社会ニーズ等、変化する経営環境の中で今求められているのは、「つくる」よりも「使う」ことに力点を置いたコンセプトです。

時代を隔てても愛され続ける東京駅

1914年(大正3年)に開業した東京駅。
一日に110万人が利用するこの駅は、100年のあいだ人々のこころを映し出し、古き良きものを残しつつ、時代とともに未来へ続く機能と役割を備え進化し続けています。
brainchildも、人のこころに寄り添いファシリティを通して、利用する人々の心を豊かにしていきます。